1人1台端末が当たり前になった学校では、ChromebookやiPadなどのタブレットの画面割れが、ICT担当者や教員にとって身近な悩みになっています。画面が割れると、その児童生徒は授業で端末を使えなくなり、修理の手配や保護者への連絡など、学校側の対応の負担も増えます。
本記事では、学校タブレットの画面割れが起きやすい原因を整理し、保護フィルムやケースによる物理的な対策と、使い方の指導や保管のルールを組み合わせた予防策を解説します。あわせて、画面が割れてしまったときの対応と体制づくりも紹介します。端末更新時の保護フィルム選びについては、GIGAスクール第2期の保護フィルム選びもご覧ください。
- 学校タブレットの画面割れが起きやすい原因
- 学校タブレットの画面割れを減らす予防策
- 学校タブレットの画面が割れたときの対応と体制づくり
\ ご相談に必要な情報がまだそろっていなくても大丈夫です /
端末の型番・写真・寸法は、分かる範囲でお知らせください
学校タブレットの画面割れが起きやすい原因
学校タブレットの画面割れには、いくつかの典型的な原因があります。原因ごとに有効な対策が異なるため、まずは自校でどのような場面で割れが起きているのかを把握することが大切です。
- 持ち運び中や机からの落下
- ランドセルやかばんの中での圧迫
- ふたを閉じるときの挟み込み
- 保管庫への出し入れと充電時の扱い
持ち運び中や机からの落下
画面割れの原因として最も多いと考えられるのが、落下です。教室の移動中に手から滑り落ちる、机の端に置いた端末がひじに当たって床に落ちる、休み時間に机の上に開いたまま置いていた端末が落ちるといった場面は、どの学校でも起こり得ます。
特に、低学年の児童にとって、端末は体に比べて大きく重い場合があり、片手で持って歩くと落としやすくなります。画面を開いたまま持ち運ぶと、落下した際に画面側から床に当たりやすく、割れにつながりやすい傾向があります。
机の上のスペースが狭い教室では、教科書やノートと一緒に端末を置くことで、端末が机の端にはみ出しやすくなります。授業の進め方や机の上の物の配置も、落下のリスクに関係しています。
落下による割れは、角から落ちた場合に起きやすいとされています。どのような状況で落下したのかを記録しておくと、次の予防策を考える手がかりになります。
ランドセルやかばんの中での圧迫
端末を家庭に持ち帰る運用をしている学校では、ランドセルやかばんの中で端末に強い力がかかり、画面が割れることがあります。教科書や水筒と一緒に詰め込まれたり、かばんを床に放り投げたり、上に座ったりすることで、画面に局所的な圧力が加わります。
この種の割れは、落下のように目に見える衝撃がないため、児童生徒自身も原因が分からず、「いつの間にか割れていた」という報告になりやすい特徴があります。画面の中央から放射状にひびが入っている場合などは、圧迫が原因になっている可能性があります。
水筒の水漏れや、雨の日にかばんの中が濡れることも、端末の故障の原因になります。かばんの中での端末の入れ方や、専用の袋に入れるかどうかなど、持ち帰りのルールを決めておくことが予防につながります。
持ち帰りの頻度が高い学校ほど、この種の割れが起きやすくなるため、持ち帰りの運用と保護の方法をセットで考えることが大切です。
ふたを閉じるときの挟み込み
キーボードと画面が一体になったクラムシェル型のChromebookやノートパソコンでは、ふたを閉じるときに、キーボードの上に鉛筆や消しゴム、イヤホンなどを挟んだまま閉じてしまうことで、画面が割れることがあります。閉じたときの画面とキーボードの隙間は狭く、小さな物でも画面に強い力が加わります。
授業の終わりに急いで片付けるとき、机の上の文房具がキーボードの上に乗ったまま閉じてしまうケースは少なくありません。画面の一点にひびが入っている場合は、挟み込みが原因になっている可能性があります。
タブレット型の端末でも、キーボード付きのカバーを使っている場合は、同じような挟み込みが起こり得ます。端末を閉じる前に、キーボードの上に何もないことを確認する習慣を付けることが、最も効果的な予防策になります。
また、保護フィルムやカバーが厚すぎると、ふたを閉じたときに画面とキーボードが接触しやすくなる場合もあるため、組み合わせにも注意が必要です。
保管庫への出し入れと充電時の扱い
教室の充電保管庫に端末を出し入れする際にも、画面割れが起きることがあります。保管庫の仕切りに斜めに差し込んで角をぶつける、端末同士が重なった状態で押し込む、ケーブルが挟まったまま扉を閉めるといった扱いが、画面や本体に負担をかけます。
朝の配布や放課後の回収の時間帯は、多くの児童生徒が一度に保管庫の前に集まるため、急いで出し入れすることで扱いが雑になりやすい時間帯でもあります。充電ケーブルを引っ張って端末を引き出そうとして、落としてしまうこともあります。
充電中の端末を机の上に置いたまま使っている場合は、ケーブルに足を引っかけて端末が落下することもあります。教室内の配線の取り回しも、画面割れの予防に関わる要素の一つです。
保管庫の使い方は、学年や学級によって指導の仕方が異なりがちです。学校全体でルールをそろえておくと、扱いのばらつきを減らせます。
学校タブレットの画面割れを減らす予防策
画面割れの予防は、保護フィルムやケースといった物理的な対策と、使い方の指導や保管のルールといった運用面の対策を組み合わせることで、効果を高められます。
- 保護フィルムでできることとできないこと
- ケースやカバーで角と画面を守る
- 置き方・持ち方・閉じ方を指導する
- 保管庫と充電の運用ルールを決める
- 学年や発達段階に合わせて対策を変える
保護フィルムでできることとできないこと
保護フィルムは、画面の擦り傷や汚れを防ぐことに加えて、ガラスフィルムの場合は、衝撃の一部を受け止めることもあります。軽い衝撃であれば、フィルムだけが割れて画面本体は無事だったということもあり、画面の交換に比べて費用と手間を抑えられる場合があります。
ただし、保護フィルムは画面割れを確実に防ぐものではありません。落下の高さや当たり所によっては、フィルムを貼っていても画面本体が割れることがあります。保護フィルムに過度な期待をせず、ケースや運用面の対策と組み合わせて考えることが大切です。
学校で使う場合は、割れたときに破片が飛び散りにくいことも重要です。ガラスフィルムには、割れても破片が飛び散りにくい加工をうたう製品もありますが、PETフィルムのように割れる心配の少ない素材を選ぶ考え方もあります。児童生徒の年齢や使い方に合わせて選びましょう。
機種別の保護フィルムの選び方は、Lenovo Chromebookの保護フィルム選びなどの機種別の記事でも紹介しています。
ケースやカバーで角と画面を守る
落下による画面割れを減らすには、端末の角や縁を守るケースやカバーが効果的です。四隅にクッション性のある素材を使ったケースは、角から落ちたときの衝撃を和らげやすく、画面よりも縁が少し高くなっているケースは、画面を下にして落ちたときに画面が直接床に当たるのを防ぎやすくなります。
持ち運びの多い学校では、取っ手やショルダーベルトが付いたケースを使うと、両手で持たなくても運びやすくなり、落下のリスクを減らせます。持ち帰りの運用がある場合は、かばんの中での圧迫から守るため、画面を覆う構造のケースやスリーブを検討するとよいでしょう。
ケースを選ぶときは、保護フィルムとの干渉にも注意が必要です。縁が高いケースと、画面いっぱいの大きさのフィルムを組み合わせると、フィルムの端が押されて浮くことがあります。ケースとフィルムは、組み合わせて試してから決めることをおすすめします。
ケースが重すぎると、低学年の児童にとって持ち運びの負担になるため、保護性能と重さのバランスも考慮しましょう。
置き方・持ち方・閉じ方を指導する
物理的な対策に加えて、端末の扱い方を児童生徒に指導することも、画面割れの予防には欠かせません。たとえば、「移動するときは画面を閉じて両手で持つ」「机の中央に置く」「閉じる前にキーボードの上に何もないか確認する」といった具体的なルールを、学年に合わせた言葉で伝えることが大切です。
ルールは、年度初めに一度伝えるだけでなく、端末を使う授業の中で繰り返し確認すると定着しやすくなります。ルールをイラストやポスターにして教室に掲示しておくと、児童生徒が自分で確認しやすくなります。
画面割れが起きたときに、児童生徒を一方的に責めるのではなく、どのような場面で割れたのかを一緒に振り返ることで、学級全体の予防につなげることもできます。割れた原因を共有することで、ほかの児童生徒の扱い方が変わることもあります。
家庭への持ち帰りがある場合は、家庭での扱い方のルールも保護者と共有しておくと、学校と家庭で一貫した使い方ができます。
保管庫と充電の運用ルールを決める
充電保管庫への出し入れによる画面割れを減らすには、出し入れの手順と時間の使い方を工夫することが有効です。たとえば、出席番号順や列ごとに順番に出し入れする、出し入れの時間に余裕を持たせるといった方法で、保管庫の前の混雑を避けられます。
保管庫の各仕切りに番号を付け、決まった場所に決まった端末を戻すようにすると、端末の取り違えを防げるだけでなく、無理に押し込む扱いも減らせます。充電ケーブルは、端末を戻してから接続し、取り出す前に外すという順番を徹底すると、ケーブルを引っ張る扱いを防げます。
保管庫の扉を閉める前に、ケーブルや端末がはみ出していないかを確認する担当を、日直や係の児童生徒に割り当てる方法もあります。児童生徒自身が端末の管理に関わることで、端末を大切に扱う意識も育ちやすくなります。
保管庫の点検の際に、端末の画面の状態もあわせて確認すると、小さなひびを早めに発見でき、割れが広がる前に対応できます。
学年や発達段階に合わせて対策を変える
画面割れの起きやすさや原因は、学年によって異なる傾向があります。低学年では、端末を持ち運ぶ力や注意力がまだ十分でないため、落下による割れが起きやすく、高学年や中学生では、持ち帰りの機会が増えることで、かばんの中での圧迫による割れが増えることがあります。
低学年では、取っ手付きのケースや、角を厚く守るケースを優先し、持ち運びの距離を短くする工夫が有効です。教室移動の際には、端末を保管庫に置いたまま移動するなど、持ち運ぶ機会そのものを減らすことも検討できます。
高学年や中学生では、画面を覆う構造のケースやスリーブで持ち帰り時の圧迫に備えるとともに、端末を自分で管理する意識を育てる指導が効果的です。画面割れの原因や修理にかかる手間を具体的に伝えることで、扱い方を自分で考えるきっかけになります。
同じ学校でも、学年ごとに対策の重点を変えることで、限られた予算の中でも効果的に画面割れを減らせます。
学校タブレットの画面が割れたときの対応と体制づくり
どれほど予防策を講じても、画面割れを完全になくすことは難しいものです。割れが起きたときに慌てないよう、初期対応から修理、保護者への説明までの流れを事前に決めておきましょう。
- 画面が割れたときの初期対応
- 予備機の準備と修理の流れ
- 保護者への説明と費用の扱いを事前に共有する
- 端末の更新時に画面割れ対策を見直す
- よくある質問
- まとめ
画面が割れたときの初期対応
児童生徒から画面が割れたという報告を受けたら、まずはその端末の使用を止めさせ、けががないかを確認します。割れた画面に触れると、ガラスの破片で指を切るおそれがあるため、児童生徒が自分で触ったり、破片を取り除こうとしたりしないよう指導しておくことが大切です。
次に、いつ、どこで、どのような状況で割れたのかを記録します。この記録は、修理の申し込みや保険の手続き、保護者への説明に必要になるだけでなく、学校全体での予防策を考えるための材料にもなります。割れた画面の写真を撮っておくと、状態を正確に伝えやすくなります。
割れた端末は、破片が飛び散らないよう、柔らかい袋や封筒に入れて保管します。修理に出すまでの間に、ほかの児童生徒が誤って使わないよう、保管場所と表示を決めておきましょう。
初期対応の手順は、教員向けの簡単なマニュアルにまとめておくと、担任や教科担当がその場で落ち着いて対応できます。
予備機の準備と修理の流れ
画面が割れた端末を修理に出している間、その児童生徒が授業で端末を使えないと、学習に支障が出ます。予備機を一定数用意しておき、修理の間は予備機を貸し出す運用にしておくと、授業への影響を最小限に抑えられます。
修理の流れは、端末の契約形態によって異なります。リースの端末であれば、リース会社を通じて修理を依頼することが多く、購入した端末であれば、保守契約や保険の内容に沿って手続きを行います。どの窓口に連絡し、どのような書類が必要かを、ICT担当者だけでなく管理職や事務職員とも共有しておくと、担当者が不在のときにも対応できます。
予備機の数は、過去の故障や破損の件数をもとに見直していくと、過不足を防げます。予備機にも保護フィルムやケースを付けておき、貸し出しの際の扱いのルールも決めておきましょう。
修理から戻った端末には、新しい保護フィルムを貼ってから児童生徒に返すと、修理後すぐに傷が付くのを防げます。
保護者への説明と費用の扱いを事前に共有する
学校の端末の画面が割れたとき、修理費用を誰が負担するのかは、保護者にとって大きな関心事です。費用の扱いは、自治体や学校の方針、端末の保険や保守契約の内容によって異なるため、一律に決まっているわけではありません。故意や重大な過失がある場合とそうでない場合で扱いを分けている自治体もあります。
保護者とのトラブルを避けるには、端末の貸与を始める段階で、故障や破損が起きたときの連絡先、対応の流れ、費用の扱いを、文書で共有しておくことが大切です。文部科学省も、1人1台端末等のICT環境の活用に関する方針・チェックリストを公表しており、学校設置者・学校・保護者等の間で確認・共有しておくことが望ましいポイントを示しています。
実際に画面割れが起きたときは、記録した状況をもとに、事実を丁寧に説明することが信頼につながります。費用の負担が生じる場合も、事前に共有したルールに沿って説明できれば、保護者の理解を得やすくなります。
費用の扱いについて判断に迷う場合は、教育委員会の担当部署に確認し、学校ごとに対応が異ならないようにすることも大切です。
端末の更新時に画面割れ対策を見直す
GIGAスクール構想で整備された端末は、順次更新の時期を迎えています。端末の更新は、これまでの画面割れの傾向を振り返り、対策を見直すよい機会です。どの学年で、どのような原因の割れが多かったのかを集計しておくと、新しい端末の機種やケース、保護フィルムを選ぶ際の判断材料になります。
新しい端末の導入時に、保護フィルムとケースを最初から付けた状態で配布すれば、使い始めの傷や割れを防げます。台数が多い場合は、配布前にまとめて貼る体制を整えておくと、学校の負担を減らせます。機種ごとの確認点は、学校用iPadの保護フィルム選びなども参考にしてください。
機種によっては、合う保護フィルムの既製品が見つからない場合や、使っているケースに合わせた大きさが必要な場合もあります。その場合は、機種の型番、画面の実測寸法、ケースの型番、台数、更新の時期を整理したうえで、特注での製作を相談する方法もあります。製作の可否や仕様は、端末と希望内容を確認したうえで個別に判断されます。
更新後も、画面割れの件数と原因を記録し続けることで、対策の効果を確かめながら改善を重ねられます。
| 主な原因 | 起きやすい場面 | 物理的な対策 | 運用・指導での対策 |
|---|---|---|---|
| 落下 | 移動中、机の端に置いたとき | 角を守るケース、取っ手付きケース | 画面を閉じて両手で持つ、机の中央に置く |
| かばんの中での圧迫 | 家庭への持ち帰り | 画面を覆うケースやスリーブ | 入れ方のルール、上に物を置かない |
| 挟み込み | 授業の終わりの片付け | 厚すぎないフィルムとカバーの組み合わせ | 閉じる前にキーボードの上を確認する |
| 保管庫での扱い | 朝の配布、放課後の回収 | 保管庫の仕切りに合うケース | 順番の出し入れ、ケーブルの接続順 |
| 擦り傷・軽い衝撃 | 日常の使用 | 保護フィルム | 定期的な点検と貼り替え |
よくある質問
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まとめ
学校タブレットの画面割れは、原因ごとに対策を分けて考えると減らしやすくなります。予防と、割れたときの対応の両面から、次の点を確認しておきましょう。
- 落下・圧迫・挟み込み・保管庫での扱いなど、自校で多い原因を把握する
- 保護フィルムとケースを組み合わせ、角と画面を守る
- 置き方・持ち方・閉じ方と保管庫の使い方のルールを決めて繰り返し指導する
- 割れたときの初期対応、予備機、修理の流れを教職員で共有する
- 故障・破損時の連絡先や費用の扱いを、保護者と事前に共有しておく
端末の更新に合わせて保護フィルムをまとめて検討したい場合は、機種の型番や実測寸法、台数、更新の時期を整理したうえで、相談先を検討してみてください。
\ ご相談に必要な情報がまだそろっていなくても大丈夫です /
端末の型番・写真・寸法は、分かる範囲でお知らせください







